ウイルス感染したパソコンを直しに社長宅を訪問
カレーを食べながらパソコンを直している私がいた。原因はウイルス感染である。これで何度目だろう。何度も何度もウイルスに感染したパソコンからウイルスの駆除とシステムの修復を行っている。
場所はある会社の社長自宅。窓からは海が一望でき、外に出るとすぐに砂浜がありリゾート地ではないかという物件である。儲かっているに違いない。そんな社長の手作りのカレーを食べながらパソコンを修理している私がいる。
「いやー、昨日アダルトサイトを見てね。感染しちゃったんだよ。直せる?」気さくに普通の人ならオブラートに包むような内容を、スラッと言ってのける。だから社長をやってるのだろう…。
なぜそんな社長の手作りカレーを食べているのかというと、会社にはほとんど顔を出さず、会社から近い海辺の自宅で一日中過ごして優雅に暮らしており、趣味が料理らしく腕前は確かな物だ。
普通なら遠慮するのだが、何度も呼ばれて気さくに話をされる方なので断れなかったのが正直な話だ。ウイルス感染の話に戻ると、パソコンにはウイルス対策がされている。パソコンのウィンドウズアップデートもしっかりしている。なのにウイルスに何度も感染する。
社長が何度もウイルス感染させる事を見て悟る
その理由は、社長が危険なアダルトサイトに行くことが原因だ。私は、この人の行動を見て、ウイルス対策をしていても感染するときは、簡単に感染するという事実を知ったくらいだ。
幸いな事に、ウイルスは怪しい表示や広告を表示するだけのもので、システムを壊滅的に破壊するものでは無かった。修復に時間はかかるが、毎回なんとかすることができた。
「なんとか感染しないように出来ないものかね」と言う社長に、いつも決まって私はこう言う。「アダルトサイトにさえ行かなければ、感染しませんよ」と。
「それは出来ないなぁ」自宅で使っているパソコンなので、会社の重要なデータは、そこまで入っている訳ではないが、そこそこ重要な内容をメールでやりとりしている。悪意のあるウイルスに感染したら、ちょっとした問題にもなりかねない。
私は、こう提案した。「感染しても良いパソコンで見られたらどうですか」と。住んでいる場所。家の中の装飾を見ても、お金には不自由していない暮らしだが、なぜかパソコンにはお金をかけない。
パソコンはノート型で、5年程前のものを大事に使っている。インターネットの回線契約も、決して速くない速度の契約をずっと使っているようだった。
私は、この社長がウイルスに感染しないように、ありとあらゆる手段を講じて対策を行った。しかし、その対策もむなしく今回もウイルス駆除で呼ばれることになってしまった。
そこで私は悟った。ウイルス感染させる人は何をしてもダメなんだ。感染しないように助言しても無理だ。それよりも、感染したパソコンを直してあげる事だけを考える方が、よっぽと建設的なんだと。
アダルトサイトを閲覧する時の最良の対策
社長に説教しても仕方がない。そこは、「また感染しちゃったんですかー、大変ですね。早速、直しましょう。」と言って作業にとりかかる事が一番喜ばれると。
ここで得られた大きな教訓だ。「感染したら消せばいいじゃないか」「感染したら大変なことになるデータは入れないでおこう」だ。アダルトサイトがどうしても忘れられない諸兄には、ぜひともアダルトサイト閲覧専用のパソコンを用意して頂きたいと感じる今日この頃。