ウイルスで一家離散の事例
以前にある記事を読んだことがあります。それは、ウイルスに感染したせいで会社がクビになってしまい、離婚・一家離散してしまったという話です。
ウイルスに感染したのは、大手企業に勤めるサラリーマン、一家の主。事の発端は、父親が会社からパソコンを持ち帰って仕事をしていたことです。そして高校生になる息子が父親のいない間にパソコンでアダルトサイトを閲覧したことが引き金です。
パソコンは瞬く間にウイルスに感染し、パソコンの中に保存されているデータを奪っていきました。パソコンの中には、持ち主である父親のデータも含まれていました。
ウイルスによって盗まれたデータは、P2Pと言われる匿名ネットワークで拡散され、誰もがダウンロードできる状態になりました。大手企業の顧客データであったため、個人情報の漏えいでニュースにもなりました。
会社員が受けた代償
会社がデータの漏えい先を突き止めるのに時間はかかりませんでした。漏えいの元となったその会社員は会社をクビになり、民事訴訟で多額の借金を背負うことになりました。
住んでいた家も売り払い、大手企業に勤めて安定した収入が絶たれることになり、生活を維持することもできなくなったそうです。そして離婚・子供とも別れることになったのです。
データ漏えいの原因を作ったのはデータを持ち帰った会社員ですが、息子が勝手にアダルトサイトにつなぐとは、夢にも思わなかったはずです…。
一家離散のような悪夢が起きないための3つの対策
かわいそうな事例ですが、同じようなことが起こらないように対策を考えてみました。ちょっとした対策で、このような不運を防ぐことができます。
第一の対策として、会社の大事なデータは極力持ち出さないことです。大手企業ですはほとんどかしっかりとしたセキュリティ対策を行っています。UTMと言われる精度の高いセキュリティ装置を設置して対策されていることが多いのです。
そのような環境から家庭のインターネット接続環境に持ち帰る事は、どうしても危険な状態にさらしてしまうことになります。やむを得ず持ち帰るデータがあれば、許可を取り必要最低限の量にするべきです。
第二の対策として、パソコンにはログインパスワードを必ず設定しておく事です。会社内でもそうですが、家庭に持ち帰る場合は家族の誰かが使ってしまう事は容易に想像できます。
使ってはいけない事を伝え、もし、立ち上げても使うことができないようにパスワードは必要な設定と言えます。
第三の対策として、ウイルス対策ソフトの導入です。これは他の方法とは比較にならない程有効な手段と言えます。また、上記で紹介したような最悪な事態になる事はないでしょう。
会社データの正しい扱い方
ウイルス対策のされていないパソコンで会社のデータを扱う場合は、こういった事を考えて対策を取る必要があります。
簡単に個人でもできる対策は以上の3つです。
これらの対策なしで会社のパソコンやデータを家に持ち帰ることは、「情報漏えい」という事故が起きなくても、会社から罰則を受けてしまう行為と言えます。